種山が原に想う(知可さんとのご縁)
1999年平成11年8月7日土曜日の夏の夜、岩手県気仙郡住田町で行われたイベント「スターウォッチング」に
参加して、その時に知可子さんの野外コンサートが行われ、 山を車で上がって行くとこんな広い土地があります。
当時は周辺に何も無く、携帯電話の電波もギリギリ届くか届かないかの丘ですが、
会場の駐車場からテントなどを持って、写真にある手前の車の向かう側にテント を張りました。
水沢江刺駅で初めて会う仲間との待ち合わ時間に遅れて会えず、会場で探すが役員をしていてすれ違いが続く中で
写真のワゴン車かある辺りに舞台があり、知可子さんがリハーサルを始めて初の生の歌声に会えた体が震える。
プロだから当たり前でも音源より上手で、野外での音合わせをするうちに、どんどんと良くなってくる素人でもわかるように。
あとから、アレンジャ-でご主人の小野澤さんの音合わせが凄すぎと知る。
夜が楽しみだと思いつつ、歩いていると眼が合った仲間に会えた。写真しか知らずも、ご挨拶して移動。
そして、知可子さんを紹介してもらった。その場面と一字一句を現在も忘れずに記憶している。
私服にオレンジ色のバンダナが印象的で、体育会系とご自身が話すように明るく活発な感じがとても素敵で、
しばらく眼の前にご本人がいることで緊張が頂点に。
眼が合い紹介してもらって、「初めまして沢田で~す。」に声が出ない。
それを察して○○さん、写真!写真!と並んで撮ってもらった。
歳を重ねた自分のそんな状態を笑うことなく、感受してそっと差し伸べる気持ち。
この場面があり続けているのか、現在も知可子さんの前では無口無愛想になる、これは変えられません。
笑われてもどう思われても、それだけのことだったとしか言えないのです。
そっと触れる感覚に落ち着きがゆるやかに訪れて、そのまま余韻の状態でイベントが始まる。
夜、空を見上げると雲で星が見えなかったのに、本番が始まる頃には雲が消えて気がつけば満点の星が迎えてくれていた。
舞台に現れた知可子さんは衣装に着替えて、それは歌手の沢田知可子さんそのもの。
先ほどの緊張の余韻を背負ったままの自分は、こんな人がいるなんてとずっと。
知可子さんの歌はバラードゆえ子供たちにはつまらないので、そんな状況を察して子供たちを舞台の前に集めて、楽しませるように進めて行く。
記憶が曖昧ですが、男の子を舞台に上げて拍手する場面で合図を送るから、グルグル腕を回してみんなは拍手して盛り上げて
みたいにだったかと。笑いの中から導くのは、女の子たちの視線、知可子さんの愛に、オーラが包むように真剣な眼差しが注がれる。
ステージ上の彼女は、とても生き生きとして輝いて、満天の星空の下、天の川のせせらぎを聞きながら、
初恋の想いが心をかすめる。こんなコンサートは、初めての体験でした。
コンサート終了後に仲間や地元の方々が打ち上げの席を用意してくれていた。
笑いが絶えない雰囲気の中で、本当はお酒を呑んだりして心の開放をしたいのに、いつしかサインを求める列が長く続き、
ひとりひとりに名前を聞いて、子供さんの番では目線の高さに会わせて丁寧にサインを書いている。
真っ暗な中で手元が暗いので自分が持っていた懐中電灯で照らしながら見ていると、色紙やノートや服にしてもらったり、
そんな自分も白いポロシャツに書いてもらった。
当ファンサイトの表紙に綴った想い。
「表情に表れるものを感受する何かがある、それは大粒の涙を誘う(いざなう)あなたの優しい愛」この場面を短く表した言葉であります。
東日本大震災で仲間が気になって、会いに行った高速バスでの日帰り旅行。
わがままを言って連れて来てもらったおかげで、呼び起こされた記憶とファンとしての自分。
彼には知可子さんと会えるきっかけと場面、ファン仲間たちとの接点を作ってくれたおかげで、
今の自分がいるって改めてこの種山ヶ原に来て確かめたのでした。